花火 花火師 花火製造 花火工場 花火製作風景 | 三遠煙火
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日本の花火は、一つの花火玉の中に様々な変化が仕込まれている「世界一精巧な 花火」です。芯が2重3重に重なっている、色が変化する、一度消えてまた現れる…
このような複雑な変化を見せる花火の製造には、熟練の技が必要とされ、職人の手作業なくして造ることは出来ないと言います。究極の美を追い求め続ける花火職人たちの飽くなき探求心は、花火に新たな色、形、変化を与えることを可能にし、一瞬に して散りゆく光を"芸術作品"と呼ばれるまでに発展させてきました。日本の花火 は、伝統を受け継ぎながら、従来の概念に捕らわれない創造的なアイディアを加え、今 もなお進化を続けています。
今回はVINZ制作映像作品「麗しき日本の文化 花火」のロケ一環として、
花火の舞台裏、花火師の活躍と花火の製造現場をご紹介します。
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「配合」
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様々な薬品を配合比通りに計量し、フルイにかけて完全に混ぜ合わせます。配合された原料は「配合剤」といい、花火玉の中に詰められている火薬の玉の原料になります。配合する薬品の割合により、花火の色や音などが決まります。 |
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回転する釜に配合剤を少しずつ加えながら、「星」と呼ばれる丸い火薬の玉を作っていきます。水分を加えることで、配合剤が玉に塗されていき、回転する釜の中で星は少しずつ大きくなります。この作業の際に、配合の違う配合剤を順に塗していくことで色や光が変化する花火を作ることができます。
一斉に点火され、一斉に変色し、一斉に消える美しい花火を作るためには、星が均一であることが最も重要です。配合剤が少し塗されたら天日で干し、しっかり乾いたら次の配合剤を塗すという作業を何度も繰り返し、少しずつ希望の大きさの星を作っていきます。 |
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開花時の色や形をイメージしながら、「玉皮」という半球の容器に「星」を並べていきます。星を並べたら、その内側に和紙をひき、更にその内側に「割火薬」という星を飛ばすための火薬を詰めます。2重、3重に開く芯入り花火は、この作業を内側に向けて繰り返し行います。2つの玉皮に同様に星が詰められたら、その二つを合わせて球状の花火玉が出来上がります。 |
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花火玉の表面に、丈夫な紙を糊で何枚も貼り付け固めていきます。貼り付けた紙の枚数や強度により花火の開き方が変わるため、紙は均一に貼る必要があります。 |
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玉貼りをした花火玉は、天日に干し乾かします。乾燥させることで、貼り付けた紙がより玉に密着し、補強されます。玉貼りと乾燥の工程を何度も繰り返し、ようやく花火玉は完成します。 |
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完成した花火玉は、厳重に管理された「火薬庫」にて、花火大会打上日まで保管されます。
強固な鉄筋コンクリートで覆われた火薬庫の中には、整然と花火玉が並べられています。
火薬庫の屋根部分がコンクリートでない理由は、
もし何らかの事故が発生して、引火して爆発した際に、爆風が上空に逃げる為の構造です。
また、地震が発生した場合に備えて、花火玉などが散乱しないように、ネットなどで厳重に固定されています。 |
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花火の打上現場での準備は花火大会当日の朝早くから行われます。
筒場(打上現場)は、花火が内上がる現場である為、上空にはなにも存在しません。
ですから、木陰など無く、真夏の炎天下の中黙々と細かい作業が野外で行われます。
今回は愛知県の「豊田おいでんまつり花火大会」の打上現場を紹介します。
打上現場には、特別な許可を得て現場監督の指導の元安全に取材を行っています。
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